賃貸マンションに住んでいるAさん家族は、今後の子育てや家族のライフプランなどを考え、いよいよ念願のマイホーム購入に踏み出すことにしました。お子さんがまだ小さく、本格的な子育てがこれから始まるAさん家族が探すことにしたのは、リフォーム済の戸建ての住宅です。
そこで具体的な物件探しに着手すべく近くの不動産会社を訪れたAさん家族ですが、どうも賃貸物件を探すのとは勝手が違うようだと気づきました。戸建ての物件探し、しかもリフォーム済の中古の戸建て物件を探す際には、どのような不動産会社に相談すればいいのでしょうか。
失敗しない不動産屋選びについて
中古の戸建て物件の場合、物件を売ろうとする売り主は個人であることが多く、購入を希望する個人(買い主)と直接売買契約を結ぶケースも珍しくありません。とはいえ、個人である売り主が買い主を探して売買契約を結ぶのは大きい負担であり、不動産会社に売買の仲介を委託しているケースもよくあります。
中古の戸建てを不動産会社が買い取り、リフォームした状態で売りに出すケースも散見されますが、いずれもどの不動産会社でも扱っているわけではなく、会社によって得意・不得意もあります。戸建ての物件探しで“不動産屋探し”をする際には、売買の仲介を得意としている不動産会社を選ぶようにしましょう。
リフォーム済の戸建てを探す際には、予算を決めていても迷うこともありますし、人気の物件では早い決断を迫られることも。そうしたときにも不動産会社や売り主の利益ばかりを考えるのではなく、買い主のことをきちんと考えて相談に乗ってくれるような、信頼できる会社・担当者を選ぶことが重要です。
リフォーム済戸建てに特化した業者について
中古住宅の取り扱いを得意とする不動産会社のなかでも、「リフォーム済の物件」を中心に取り扱っている会社があります。一般的な不動産会社では中古物件のなかから戸建ての物件を選び、さらにリフォーム済かどうかを選別する必要がありますが、リフォーム済の物件に特化した会社であれば物件探しを効率的に進めやすくなります。
また、リフォーム済の物件を購入したいと考える方の多くは、「機能性が高く快適に住める家を、新築より安価で購入したい」「自分たちでリフォームを行う必要なく、購入後すぐに入居したい」といった希望をもっています。そして、購入後のアフターケアにも不安を感じているものです。
リフォーム済の物件に特化した会社ではそうした希望をふまえて「高品質で快適な物件を提供」「販売前にきちんと物件を調査しているので安心」「リーズナブルな価格」などを掲げるところも多く、リフォーム済の物件に的を絞った相談がしやすくなっています。
そのほか、一般の不動産会社や不動産検索サイトでも、Webサイトで「リフォーム済の物件特集」といったかたちでリフォーム済の物件を探しやすくまとめているところもありますので、参考にするといいでしょう。
フルリフォーム済の戸建ての注意点について
リフォーム済とされていても、築年数が経過した中古の戸建てであることに代わりはありません。そうした物件を購入しようとするならば、「瑕疵担保責任」については特に注意して確認する必要があります。
住宅の購入に際しては、買い主は隅々まで確認するものですが、それでも確認しきれなかった欠陥が入居後に発見されることもあります。そうなった場合、売り主はその程度に応じて、修繕や損害賠償、契約解除などに応じる義務を負います。これが「瑕疵担保責任」です。
新築の住宅では、瑕疵担保責任を負う期間は「引渡しから10年間」と法律で義務づけられていますが、中古の住宅ではそうではありません。中古物件の多くでは瑕疵担保責任の期間が2年間と設定されており、なかには疵担保責任が免責されるケースもあるのです。
フルリフォーム済の物件では見えるところがきれいに仕上がっているかもしれませんが、住宅の構造体や給排水管などの状態についてもきちんと確認することに加えて、瑕疵担保責任の設定や瑕疵保険の加入・アフターケアの有無などについても忘れずに確認しましょう。
おわりに
非常に大きな買い物であるマイホームの購入は、多くの方にとっては人生に何度とないものです。さらに、Aさん家族のようにリフォーム済の戸建てを探そうとすると、物件探しがなかなか思うように進まないこともあるかもしれません。“不動産屋探し”は、そんな物件探しの成功を左右する要素の一つです。
リフォーム済の戸建てでは、見えないところにこそ気を配る必要もあります。そうした物件探しにおいて、信頼できる不動産会社を見つけられるかどうかで、出合える物件情報やその後の売買契約の成否が変わってくるといっても過言ではありません。