どきどきの引渡し! 引渡し前に事前準備を忘れずに。持ち物リスト公開

念願のマイホーム購入を決断し、リフォーム済の中古マンション購入に向けてその歩みを進めてきたAさん家族も、とうとう売買契約を取り交わしました。住宅ローンの契約も済ませたAさん家族は一安心で、新居への引越し準備に余念がありません。

しかし、引越しの準備の前に行うべきことがまだもう少し残っています。それは、購入代金の残額を支払うこと、そして物件の状態や購入後の補償体制を最終確認しておくことです。それぞれ必要な持ち物もありますので、合わせて確認しておきましょう。

残金決済に必要な持ち物リスト

中古マンション物件の購入に際しては、売買契約を結ぶタイミングで手付金を支払います。これは、購入代金の5%から10%程度の金額を支払うもので、最終的には購入代金の支払いに充当されます。そうすると、残りの90%から95%が支払われていない状態です。

この支払いは住宅ローンの融資を受けたあとに行うことになるため、そのタイミングは売り主や不動産会社、住宅ローンの融資を受ける金融機関と入念に相談しておきましょう。残金決済の支払いは多額であり、振り込みで支払うのが一般的です。

残金決済の手続きは、金融機関で行われることが多いです。当日は、お金が入金される預金通帳、銀行印、実印、本人確認のための運転免許証などを持参しましょう。自己資金も支払いに充てる場合は、持参する通帳の口座に事前に入金しておくこと。

物件引渡し! 物件のチェックとアフター保証について

残金決済が無事済んだら、司法書士が所有権の登記を行うことで、正式に物件の所有者となります。物件の鍵を受け取ったら、いよいよ物件の引渡しです。新築物件を購入する場合は引渡しの前に内覧会があり、物件が契約どおりに仕上がっているかをチェックすることになります。

中古物件の場合、事前の物件見学で状態を確認したうえで売買契約を結ぶケースが多く、Aさん家族のようにリフォーム済物件を購入したケースでは、内装や設備もきれいに使いやすくなっているでしょう。それでも、実際に引渡しを受けた段階で、もう一度室内を確認する必要があります。

物件の売買契約のとき、「物件状況確認書」や「付帯設備表」といった書類を受け取っているはずですので、実際の物件がその書類の内容どおりになっているかどうかを一つずつ確認していきましょう。もう一つ、必ず確認しておきたいのが、アフター保証の内容です。

不動産物件には、売買契約締結時に見つかっていなかった不具合などがあとから見つかった場合、売り主が修繕・改善する義務を負う「瑕疵担保責任」があります。ところが、中古物件では瑕疵担保責任の義務を負わないケースや、義務を負う期間が短いことが大半なのです。

そうなると、入居後にもし何か不具合が生じた場合に頼れるのは、その物件の売買契約や備え付けの設備に付属しているアフター保証ということになります。中古物件では手厚い保証は期待できないかもしれませんが、いざというときの備えとして確認しておくことが大切です。

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設備の使用方法を確認しておこう

リフォーム済の中古マンション物件であれば、設備が最新のものに入れ替えられていることも珍しくありません。そうした設備の便利さを期待してその物件を選んだという方にとっては、待ち望んだ設備ということになるでしょう。

しかし、設備が新しすぎて使い方がよくわからないというケースもよく見られます。各設備のマニュアルが用意されていても、マニュアルを読むのが苦手な方やすぐに使いたいという方にとっては、それだけでは困ることもあるかもしれません。

そんなときは、売り主や不動産会社の担当者に質問して使い方を教えてもらうのも一つの方法です。せっかくの設備を使いこなせるよう、その使い方も確認しておきましょう。

おわりに

物件引渡し後の物件チェック、アフター保証チェック、設備の使用方法チェックは、家具が何も入っていない引渡し直後の状態を万全に確認できる貴重な機会です。チェック漏れがないよう、自分用のチェックリストを用意しておくと安心です。

物件の状況チェックについては、書き込むための筆記用具、サイズや傾斜を計測するメジャー・水平器、記録用のデジタルカメラ、そのほか懐中電灯や付箋紙などを持参していくとチェックがスムーズに進むでしょう。