マイホームの購入は、多くの場合人生に何度とない大きな買い物です。その物件探しにおいて、物件の見学というのは非常に重要な要素でしょう。そして、Aさん家族が探しているリフォーム済中古マンションは、実際の物件を見学してから購入するかどうかを決めることができます。
Aさん家族も、さまざまな物件の中から候補を絞り込んで見学に行くことになりました。とはいえ、物件をただ見るだけでは検討に役立ちません。リフォーム済中古マンションを見学するにあたっては、具体的にどのようなところをチェックすればいいのでしょうか。
まずは建物を確認しよう! チェックポイント建物編
見学当日、現地に到着したら、まずはマンションの外観の雰囲気や敷地の内外の明るさ、そこで聞こえてくる音、ただようにおいなどに意識を向けてみましょう。こうした第一印象は、案外後々まで影響するものです。
エントランスに向かいながら、建物の外壁に目立つひび割れなどの劣化がないかどうか、植栽は手入れされているか、自転車置き場や駐車場はきちんと整理して使われているか、ごみ置き場はしっかり清掃されているか、ごみの分別がなされているかどうかなどをチェックします。
こうしたことからわかるのは、マンションの管理体制や住民の方々の雰囲気です。エントランスや廊下、エレベーターがきれいに整えられているかというところも、同様にチェックしておきたいところです。
次に室内をチェックしよう
いよいよ目当ての物件に到着したら、やはり同様に、部屋の雰囲気や空間の明るさ、室内で聞こえる音や感じられるにおいを確かめてみましょう。自分や家族にとってその物件が「居心地がいい」と感じられるかどうか、その第一印象をチェックするのです。
天井や壁については、ひび割れやカビ、水漏れの跡、クロスのゆがみなどがないかどうか、くまなくチェックしましょう。床の厚みや二重床かどうかは事前にも確認できますが、現地では実際に歩いてきしみやゆがみ、傾きがないかどうか確かめるのが大切です。
窓はすべて実際に開閉してみて、日の入り方や風通し、窓からの眺めと合わせて開閉がスムーズかどうか、傾きなどがないかどうかも確認しましょう。ドアについても開閉のスムーズさやゆがみ、傾き、きしみの有無などを確かめるのを忘れずに。
キッチン、洗面、バスルーム、トイレなどの水回りは、生活の快適さに大きく影響します。水栓の故障の有無を確認しながら、水漏れやカビ、配管からのにおいなどもチェックしましょう。給湯器の寿命や直近の更新状況も確認しておくと安心です。
見えない部分も要チェック
中古マンションの見学というと、実際に見たりさわったりして確かめられる部分をチェックすることに意識が集中しがちです。もちろんそうした確認は重要ですが、見学当日は、同行する売り主の方や、ハウスメーカーや不動産会社の担当者に話を聞くのも大切です。
マンションの管理組合がきちんと機能しているか、修繕積立金は計画的に貯められているか、マンションで暮らしている方々の雰囲気はどうかといったことは、見学の前後で質問することもできますが、見学の際のちょっとした話から思わぬ実状が垣間見えることも少なくありません。
見学している物件自体については、物件の所有者が管理費や修繕積立金の支払いを滞納していないかどうかも確認しておく必要があります。もし滞納がありそれが見逃されたまま売買契約を交わしてしまうと、買い主がその支払いの請求を受けるケースもあるためです。
おわりに
「中古マンションの物件を購入しようとするなら、契約の前に実際の物件を見学しておくべき」ということは、Aさん家族だけでなく多くの方が理解していることでしょう。しかし、物件をただ見ているだけではチェックが不十分になりますし、見学の時間も足りなくなります。
必要なポイントを漏れなく確認するためには、どういう点をチェックすべきか、前もってリストアップしておくと安心です。そうすることで、確認漏れを防止して効率的に見学を進めることができるようになります。
また、物件の見学に行くときには、筆記用具やカメラ、コンパスといったように、持参すべきものもあります。そうした準備についても合わせて確認しておくことによって、万全の態勢で見学に臨めるようになるでしょう。