Aさん家族は、ご夫婦とお子さん2人の4人家族です。「子どものためにも、いつかはマイホームを手に入れたい」と、新築一戸建ての購入を夫婦で長年夢見てきました。いよいよその購入に向けて、実際に物件探しを始めようと考えています。
当初は、賃貸物件を探すときと同じように不動産会社に行って物件探しをしようと考えていたAさん夫婦でしたが、新築一戸建ての場合は不動産会社が取り扱えない物件も多く、不動産会社以外にも物件探しの選択肢があるとわかりました。では、物件探しはどのように始めればいいのでしょうか。
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Aさん家族に合っているのは本当に一戸建てなのか?
一言でマイホームといっても、新築の住宅を購入するのか中古の住宅にするのか、一戸建てかマンションか、新築一戸建てだとして注文住宅か建売住宅かといったように、選択肢は非常に多くあります。
今回Aさん家族が考えているのは、新築一戸建ての購入。夫婦で「せっかく買うなら新築の一戸建てがいい」と夢見てきたこと、お子さんがまだ小さくこれからの子育てのためには戸建てが必要だと考えたことが、その理由です。
しかし、Aさん家族にとって、本当に新築一戸建てが最善の選択肢なのでしょうか? そうした理想を思い描くのは大切なことですが、新築一戸建てにもデメリットがありますし、中古の戸建て住宅やマンションにもメリットはあります。
物件探しをする前に、まずはこの点をきちんと整理しておく必要があるでしょう。
物件探しで重要なのは情報収集!
数多くの物件情報を集めるだけ集めてもどれがいい物件なのか決めきれない、反対に、候補となる物件が少なくそのなかで決められない、ということもあるでしょう。いいと思える物件探しのために必要になるのが、情報です。
不動産の購入に大きな影響を与える要素が価格ですが、自分たちが購入しようとしている物件の相場観をつかんでおかないと、その売買価格が割高なのか安価なのかを判断することもできず、場合によっては割高な物件をつかまされてしまうことも。
物件探しにあたっては、購入する地域や立地条件をある程度絞り込んで臨む方が多いと思います。その土地の地価の推移予測は購入する物件の資産価値に影響を及ぼしますし、地盤の状況を調べておけば災害のリスクがわかります。
物件探しを成功に導くためには、こうした不動産に関する知識や情報をひと通り収集して理解しておくことがとても大切なのです。
物件の良し悪しの判断ポイントとは?
物件探しが本格化すると、多くの候補物件のなかから「いい物件」を絞り込んでいくことになります。ここで「いい物件」を見つけるにあたっては、2つの意味の「良し悪し」を考える必要があります。
1つ目は、物件としての質がきちんと保たれ、将来にわたって安心して暮らせる家であるという「よさ」です。木造住宅であれば雨漏りや湿気対策は必須です。水回りは住宅のなかでも使用場面もトラブルも多いところですので、使い勝手のよさと劣化の防止が必要です。
2つ目の「よさ」は、その住宅が自分たちのニーズに合致する条件をそなえ、自分たちが実現したいライフスタイルの希望を叶える家であるかどうかということです。
たとえば、いくら好立地の土地であっても、家族の生活圏とリンクしていない地域では便のよさを最大限に生かすことができません。その家に子どもが住むのかシニアが住むのかによっても、必要な設備は異なります。
デザイン性にすぐれ最新設備が整った暮らしやすい家であっても、自分たちの予算をはるかに超える価格で無理して購入してしまっては、その後の生活が成り立たなくなるでしょう。この2つの「よさ」を満たすことが、購入する住宅には求められるのです。
おわりに
Aさん家族のように、長年の夢を叶えるマイホームの購入となると、「新築一戸建てが夢だったから」といったように強い思いが先行しやすいものです。その新築一戸建てという理想が、現実的にも最適の選択肢であればいいのですが、そうでない場合は検討が必要なことも。
新築一戸建てを購入すると決めたら、不動産取引に関する知識や狙うスペックの住宅に関する最新情報などを収集しましょう。この情報収集が、物件探しの成功を大きく左右します。
そうして探した物件の良し悪しは、住宅自体の質のよさだけでなく、Aさん家族のライフスタイルやニーズに合致しているかという面からも考える必要があります。
こうして段階を踏んで物件探しを進めていくことで、「いい物件」が見つかりやすくなるでしょう。